「茶かぶきって何?」

茶かぶきとは、「茶歌舞伎」「茶香服」とも書きますが、別名「闘茶(とうちゃ)」と言ったりします。

 一般的には聞きなれない言葉かもしれませんが、お酒になじみのない方でも、聞き酒(利き酒)と言う言葉は耳にされた方は多いと思います。聞き酒とは、口にふくんでお酒のよしあしを鑑定することです。
 茶かぶきは、聞き酒同様、お茶を味わい、お茶の種類当てや産地を当てるといった、お茶の種類当てゲームと思ってもらったらいいでしょう!

 ことの起こりは、中国の宋時代に、抹茶の産地や、たてるのに使った水の種類を判別し合って勝負を決める遊びを行っており、日本にも、お茶の栽培方法や、製造法とともに中国から伝わってきたと言われています。
 その当時(鎌倉時代)の喫茶は、上流の公家や武家社会の間で飲用されていた関係上、大変優雅な遊びとして流行しました。



お茶摘みの風景 

写真提供:(社)宇治市観光協会

明恵上人(みょうえじょうにん)から栄西禅師(えいさいぜんし)に伝承され、京都栂尾(とがのお)に植え、そこからできた茶を「本茶」とし、その他の産地茶を「非茶」と言い、これの飲み分けが普及しましたが、これにかける賞品も大変豪華なもので、それが時によっては、賭け事にまで発展し、人間関係の破たんにつながり、やがて足利幕府(室町時代)は禁止令を交付するまでに至ったそうです。

今日の茶かぶきでは、玉露や煎茶を主として用い、いろいろなところで行われています。初心者の方には、娯楽や趣味に加え、お茶を通じて人間関係の交流の場として、また専門的には、お茶の鑑定眼を養い、製造の良否の判別、優良茶生産の向上に役立っています。

 競技内容としては、一般的に五種五煎法で各産地別で同一金額のお茶を5種類飲み、これを5回繰り返して行い、5回の合計点数を競います。
 なかなかこれが難しく、専門の方でも満点をとるのは、容易なことではないようです。

人間には、五感(視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚)が備わっていますが、生活が便利になるとともに、五感も鈍くなってきているといわれています。
 茶かぶきでは、五感、特に視覚、臭覚、味覚ときには、『第六感』も使って、足利時代に貴族の遊びとして広がった「茶香服」をお楽しみください。

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