ことの起こりは、一説によると、951年(平安時代)春、疾病が、京の都で大流行しました。
六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)の空也上人(くうやじょうにん 903〜972)は、悪疫退散の祈祷を村上天皇から命じられ、祈願しました。
しかし、これといった効果を得ることができず、疾病は、鎮まることなく、ますます広がっていきました。そこで、空也上人は、街頭で祈祷するとともに、薬用として梅干を添えたお茶を人々に飲んでもらうと、次第に疾病は小康状態に向かっていきました。
これにあやかり、村上天皇が毎年お正月の元旦にお茶を飲むようになったことから、「皇服茶」「王服茶」と呼ばれることになりました。
その後、「大服茶」と呼ばれるようになり、お茶をあまり飲まなかった庶民の間でも、お正月だけは、とっておきのお茶で、すがすがしい春を迎え、旧年の邪気を払って新しい年を祝福する慣わしが、今でも残っています。
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